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「おっさんずラブ」がよみがえらせた恋の歌

どうも、朝っぱらからリビングに椎名林檎が響きわたってるみはるです。

子供たちはポケモンの歌がいいとか言ってますが、いいから黙って聞け。そりゃそうじゃ!なんてもう何十回聞いたかわからんし!(オーキド博士)

さて、椎名林檎といえば、最近トリビュートアルバムも出たようですが、今我が家で流れてるのは1stアルバムの「無罪モラトリアム」。

無罪モラトリアム

無罪モラトリアム

  • アーティスト: 椎名林檎,川村“キリスト"智康係長,森“グリッサンド"俊之本部長
  • 出版社/メーカー: EMI Records Japan
  • 発売日: 1999/02/24
  • メディア: CD
  • 購入: 16人 クリック: 247回
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うーん、もう20年も前のアルバムなのに、今聞いても全然色あせない。

でもさすがにこうやってじっくり聞き直すのは…10年ぶりくらいかもしれない。…あらやだ、年を重ねると記憶がいちいち10年単位(笑)。

で、なんでその10年越しの鑑賞が始まったのかというと、すべては「おっさんずラブ」のせいです。

だってほら、恋をすると、無性に恋の歌を聴きたくなるもんでしょ?(笑)

よみがえる恋の歌

さて、2018年度上半期、土曜深夜のカロリー消費ナンバーワンのドラマ「 おっさんずラブ」。

ついに最終回を迎えたところですが、 私の方はまだ余韻続行中です。キュンキュンと切なさが止まらなくて、何をしても上の空です(いちばんは寝不足)。

でもこれは今に始まった話ではなく、第6話、牧と春が涙の決別をし、牧がいた場所に部長が乱入しているという衝撃の結末を迎えてからの一週間、明らかに私は情緒不安定でした。

続きは気になる。ものすごく気になる。

だけど牧春のストーリーが終わるのはいやだ

そもそもなぜたった7話で完結なんだ。一体だれがこんなひどい仕打ちを…!

ああ、このアンビバレンス、一体どうすれば!!どうすればぁあああ!!

と、最終回を前に一人悶絶する私の元に、遠方の友人からLINEが入った。

彼女とは、気に入ったマンガやドラマ情報を気まぐれにシェアしあう仲である。

先日、もしやと思って彼女におっさんずラブのことをたずねてみたら、むろん初回から見ていると鼻息の荒い返答。さすがの嗅覚だ。

そしてその彼女からの連絡はこうだった。

「椎名林檎の『正しい街』が牧春ソングだから聴いて!!」

元は彼女の友人からのレコメンドらしい。

ちなみに彼女は現在沖縄に住んでいて、私は秋田だ。 ああ、今、北から南まで、日本全土が牧春愛でつながっている(胸熱)

……話を戻して椎名林檎の『正しい街』だが、かつて聞き倒したはずの曲がすぐには思い浮かばず、あわててiTunesからひっぱりだして 聞いたのだが、これがまさしくドンピシャ。

歌い出しはこうだ。

あの日飛び出したあの街と君が正しかったのにね

ああああああ。もう、なんか……わかる。

そしてCメロがこれ。

なんて大それたことを夢見てしまったんだろう
あんな傲慢な類の愛を押しつけたり

ぐぐぐぐぐ。

この辺、身を引いた牧の痛みが凝縮されていてつらい。

愛なんて、恋なんて、所詮は個人の感情でしかない ものを、相手に伝えるのに一つも躊躇しなかった人が果たしているものだろうか。

誰もが通り過ぎる恋のためらいを、牧も全身で見せてくれたし、私にもそんな気持ちがあったことを思い出させてくれた。

かつて、私もままならない恋にあがいていたことがあった。この曲はそんな頃に繰り返し繰り返し聴いた歌でもある。

記憶のふたをこじあけて

痛い苦しい思い出は、忘れるようにできているものだとよく聞く。

それを抱えたまま生きるのはつらいから。

だけど、それは完全に消えてなくなるわけではなくて、唐突によみがえることがある。

ふとしたにおい、ふとした景色、ふとした音楽、ふとしたストーリーで。

今回は、それが牧春だった。

ネット上では同様の牧春ソングとして米津玄師の「Lemon」が有名だったらしいけど、きっと、ほかにも個人的に懐かしい曲を思い出す人がたくさんいたのではないだろうか。

Lemon

Lemon

ちなみに私の脳内で先週からリピートされていたのは、Charaの「恋をした」だった。あまりにストレートすぎて恥ずかしい(笑)。

恋をした

恋をした

つまりまあ、アレですよ、若かりし私が失恋した時に聴き倒していた曲の初代ですよ。ん? 二代目か? いや三代目? J soul? まあいいや。

とにかくきっと、私みたいに、切ない思い出の曲がよみがえった人はたくさんいるんじゃないかと思う。

詞は思いの結晶化だ。牧春のストーリーも、恋愛の切ない要素をぎゅっと凝縮してるのだから当然だ。

ちなみに別の友人はRAG FAIRの「赤い糸」を強く推してくれた。

赤い糸

赤い糸

それをさらに沖縄の友人に伝えたら、最終回に備えてそれらの曲全部をプレイリストにして聞いた結果、夕飯のカレーの準備が一切はかどらないどうしてくれると嘆かれた。

ああ、音楽の力は偉大だ。(そこじゃない)

役を生きる、役が生きる

それにしても、「おっさんずラブ」が各方面で個人的な記憶をこれほどよみがえらせた原因はなんなのか。

牧の切なさか。

春田のアホさか。

部長の必死さか。

どれも正しくて、そしてそれだけでは足りない。

そこには心をつかむ脚本と、それをさらにふくらませた、 役者さんたちの渾身の演技があった。

ほとんどのキャラが常に絶叫していた。

正しくは、 絶叫に近い張り詰めたテンションをずっと維持し続けていた。

春田は毎回バカみたいに叫び、独白し、自在に変顔をし、なにかと全力疾走していた。

部長はとにかく声がいい。そのいい声を最大限に響かせて「はるたん!!」と何度叫び、何度こめかみに筋を浮かべて慟哭したことか。

武川主任の伝説の足ドン。彼もめちゃくちゃ声がいい。そのいい声で必ず至近距離から容赦なく圧力をかけてくる。

唯一、牧だけは抑える演技をしていた。

しかしその端正な顔の表面に浮かび上がるさざなみを見ても、その奥深くに、マグマのように煮えたぎった、誰より熱い感情があることをヒシヒシと感じさせたのも牧だった。

誰もが必死で、真剣で、体温の熱さが、声の振動が、自分もそこにいるように伝わってきた。

だから見ている私の心も動いた。

演技はフィクションなのに、虚構なのに、圧倒的な力で私も引きずられて、ともに恋をした。そして恋を失い、もう一度手に入れた。

ああ、恋ってつらい。

ああ、恋っていい。

真に迫る」ってこういうことを言うんだろう。

役者さんたちの中に宿った、春田や牧や部長、そのほかもろもろの愛すべきキャラクターたちは、 まだまだ私の中で存在感を失いそうにない。

しばらくはこの甘い恋の余韻に浸っていたい。

ああ〜最後の春田、かっこよかったな〜、別人みたいにかっこよかったな〜迷いがなくなった男ってあんなにかっこいいものかね。先に進める勢いをあんだけ感じさせて幕切れって、これ以上ない幸せな終わり方だったな〜。

だって上海に行ったら遠距離だもんね〜、限られた時間だからこそ燃えるってもんだよね〜。でも牧は当然上海にも行くよね〜。部屋の片付けと称して女の気配ないかチェックしに行くよね〜。それに異国の地で会うってのも非現実感あって燃えるもんだよね〜。

と、日の高いうちから寝言をつぶやきつつ、今回はこれにて失礼します。では!