まるごと∞まんまるスマイル

「あー面白かった!」を書き残すブログ

【映画】「空飛ぶタイヤ」感想と紹介

気分転換したかったので見てきました、映画「空飛ぶタイヤ」!

なので今日はそっちのことを。

以前に原作を前に読んで面白かったということもあり、長瀬くんを応援したかったというのもあり。

その結果、はからずも「モンテ・クリスト伯」に続いて、ディーン様作品を2連続で見てしまった…という妙なしてやられた感いっぱいになりました(笑)。

というわけで、以下、あっっっさいミーハーな感想と紹介です。軽いあらすじは出しますが、結末に関わるネタバレはありません。

ひたすらスーツ(or 作業着)

まずスーツ好きにはたまりませんな、本作は。

基本的に長瀬くんは黒スーツです。

あ、ポスターを見ても、基本は中小企業のシンボルとしての作業着姿がメインビジュアルなのかもしれません。だけど黒スーツの方が多い印象。

正直、経営難の弱小運送会社の社長にはまあ見えません。いわゆるそのスジの人にしか見えない(笑)。

でもそこがいいんですよ!!

なんで黒スーツが多いかと言えば、つまり喪服シーンが多めだからです。

長瀬の経営する運送会社の社員が、運転中に人身事故を起こしてしまうからなんですね。

走行中の大型トレーラーから脱輪したタイヤが飛んで子供と歩いていた母親にぶつかってしまう。母親は即死…。

だからタイトルが「空飛ぶタイヤ」なんですね。

空飛ぶ、なんていうと爽快な印象ですが、この痛ましい事件が発端となっています。

で、そのタイヤ脱輪の原因を、運送会社の整備不良とされてしまうんですが、そんなはずはない!と長瀬社長ががんばるお話。

さっきから長瀬長瀬言っててアレですが、役名は赤松徳郎。赤松運送の社長さんです。

名前のあか抜けない木訥さが語るとおり、原作ではコワモテイケメンとは縁遠い、平凡なおっちゃんだったと思うんだけど、これがどうして、長瀬くん、すごくいい味出してます。

のちに、闇を抱えた大企業側の人間として、ディーン様も出てくるんですが、この沢田という男のエリート然とした雰囲気と、赤松社長の泥臭さが好対照

そう、長瀬くんって、あんなにスタイルのいい、カリスマ性のある色男なのに、どこか庶民っぽいんですね。台詞回しもどこか素人っぽいと言うか荒削りなところがあって、でもそれが、エリートに立ち向かうときに、一気にたたき上げの凄みに変わるんです。

というわけで、エリートのおディーン様も当然スーツ。しかも三つ揃い。モンクリ真海と違うのはヒゲがないところ。それからときどき言葉が悪くなるところ。ここすごくよかった。

それから、おそらく3人目の目玉キャストが高橋一生さん。でも彼は目玉の割に3人の中ではいちばん出番が少ないかも。登場するのもかなり後になってからです。

彼は大手銀行の人間で、主人公の赤松社長とは直接対面しないんですよね。だけど彼も、大企業を彼なりの方法で相手取る役割を担っています。

私は声フェチだから、いい役者さんは、みんな声に力があると思ってるんですが、高橋一生さんも独特の声を持ってますね。

けして長い出演じゃないのだけど、ぐっと目を引きつける力がある。

そして銀行マンの彼も、もれなくスーツ。当然スーツ。

どうですか。色男たちがだいたいスーツです(ドヤ)。

おディーン様なんか、いったんうちに帰ってから外出してきた際にもまだスーツですからね。いくら独り身とは言え、着替える気ないのか。まあでもあのシーンでスウェットとか着てこられても興ざめですからね。正解です。

赤松社長もほぼスーツ、ところにより作業着。運送屋さんだから。彼も、自宅に帰ってもなかなか着替えない。奥さん深キョンなのに着替えない。関係ないか。

だけど終盤、スーツのまま各所をかけずりまわって、ワイシャツがしわしわになっていくところが哀愁に満ちているのでオススメです(なんの)。

ひたすら豪華キャスト

もう、実力派俳優陣の贅沢使い、大人買い

え、ここで? って人が容赦なく現れては消えていく。

しかも、ただ有名人だっていうだけのカメオ出演じゃなく、演技力に間違いのない役者さんたちがちゃんと演技をして去っていく。

私はいつもほとんど前情報なしで見に行くのですが、いちばん驚いたのは佐々木蔵之介さんの登場でした。

ここで蔵之介!ってびっくりしましたもん。

しかも、この蔵之介さんの演技がやたらうまい。

うますぎて、途中で「これほんとに蔵之介さんだっけ?」と確認したくらいに別人。でも最後のカットを見る限り完全に蔵之介…。

あの別人級の演技は蔵之介ファンの方にはぜひ見ていただきたい。登場は一瞬だけど。でも物語のキーマンです。

ほかにも、寺脇康文、ムロツヨシ、岸部一徳などなど、重厚なメンツがそれぞれのアクを出しながら存在感を見せつけるのですが、特に笹野高史さんの存在には、なんというか、私が救われました。

あの人の語り口はすごいなあ。台詞はけして多くないのに、一言一言の重力がすごい。淡々としているのにしみ入る語り口で、若き赤松社長を励ましたり、たしなめたり、側で支えてくれます。

あんな、厳しくもあたたかい人生の先輩が、関ジャニ∞を脱退して独り立ちする渋谷すばるくんのそばにもいてほしいと思いました。突然ですが。

ひたすら戦う

この話のテーマは、「戦う者たち」です。

弱い立場にある者が、大きな見えない敵に立ち向かっていくお話。池井戸さんのお話はそうですね。

登場人物は男ばっかりですが、女だって戦ってます。

ジャーナリスト小池栄子も大企業の不正を暴こうと戦ったし、赤松社長の奥さんの深田恭子も、子供を守るために、彼女なりのやり方で戦った。

みんな、見えない敵と戦ってました

ただやっぱり、赤松社長がいちばん苦しかったかな。

人情家の彼は、もともと、「俺はいくら頭を下げてもいい、社員とその家族を守りたい」と恥ずかしげもなく言ってのける人でした。

ところが、タイヤ脱輪事件を機に、組織を相手取って真実を探ろうとするうちに、それが会社をつぶす危機につながってしまうんです。

会社と社員を守ること。

真実を追求すること。

どちらも正しいことなのに、二つを両立することができない。

これがつらい。

でもそういうことってあるんですよね。

関ジャニ∞でいえば、グループとファンを大切にしたい、だけど自分の音楽を追求したい、というすばるくんにまんま重なります。

どちらも彼の中に強くあっただろうけど、二つを並び立たせることはできなかった。

赤松社長もそうです。

両方を選べないなら、どちらか一つを選ぶしかない。そしてどちらを選んでもきっと間違いではないのだけど、だけど結局、自分の信じる道を選ぶのが、本人にとっての正解なんだと思います。

後悔したくない、と思って選んだ道が、きっと正解です。

やらないで後悔するより、やって後悔する方がいい、というのはどこで聞いたんだったかな。

私も、人生の節目節目で、その言葉を基準に道を選んできました。

そのおかげか、もう一度やり直せたら、と思うことはあまりないです。失敗はたくさんたくさんあるけれど。まあ、あのときはあれで仕方なかった。

だけど赤松社長は、私なんかのぬるい人生とは比べものにならないレベルで追いつめられていきます。

それでも立ち上がり、戦う

その不屈の生き様を、とくと見せてもらいました。

終わりに

この作品は、弱小企業と大企業の対決の話なので、社会派といっていい作品かと思います。池井戸潤といえば企業ものですよね。

そういえば、私はこの原作を例の「倍返し」のドラマが流行った頃に読んだのですが、私はだいぶ勘違いしてて、「出てこないなあ倍返し」…と思いながら読んでました。ぜんぜんちがった。

でもアホなので、小説の記憶がずいぶん抜け落ちていて、それに話のテンポがよくて次々に状況が変わっていくので、ずっと飽きずに見られました。

以上、この映画、オススメですよ、星4つ!

(ところで、この映画、青空をバックにスーツの男たちが立ってるのって既視感…と思ったら、「おっさんずラブ」でした笑 え? 違う? 違うか笑)